研究課題/領域番号 |
18K19088
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大塩 寛紀 筑波大学, 数理物質系(名誉教授), 名誉教授 (60176865)
|
研究分担者 |
大谷 亮 九州大学, 理学研究院, 准教授 (30733729)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 錯体化学 / 分子磁性 / 外場応答性分子 / 外場誘起電子状態変換 / スピンクロスオーバー / 混合原子価錯体 / 金属錯体 / 水素結合 / 磁性 / 電子移動 / 固体 / 双安定性 / 誘電性 / スピン平衡錯体 |
研究成果の概要 |
本研究はスピンクロスオーバー(SCO)や電子移動(ET)を示す金属錯体において外場誘起電子状態変換が制御可能な分子システムを構築することを目的とした。 1)二塩基酸配位子をもつSCO錯体を合成し、配位子のプロトン化によりスピン状態が変換可能であることを示した。2)シアン化物イオン架橋混合原子価錯体) を合成し、分子間ππ 相互作用が電子移動に伴う金属イオンの配位構造の変化にストレスを生むことで外場誘起相転移温度が大きく異なることを実証した。3)二次元SCO錯体において、SCOと 架橋配位子中のピラゾール基の回転が結合することでSCOと誘電応答が結合した系を実現した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属酸化物は強い電子相関に基づく強磁性・強誘電・電気伝導性を示し、これら物性を光・電場・磁場で制御するマルチフェロイックシステムが実現しつつある。一方、分子性化合物においては柔軟な構造・電子状態をもつにもかかわらず,その酸化状態・スピン状態の組合せに基づく光物性・磁性・電気的性質が強く結合する系は極めて少なく、高効率で高速な物性変換分子システムの構築が必要である。本研究では、スピンクロスオーバ錯体や混合原子価錯体集合体に、配位子のプロトン脱離・付加や分子間相互作用の導入により、将来の分子デバイスの基盤となる高度な物性変換システムシステムを構築することができた。
|