研究課題/領域番号 |
18K19091
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
藤浪 眞紀 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (50311436)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 生体膜 / 膜張力 / 人工脂質二分子膜 / 膜流動 / コレステロール / 光圧 / 膜内拡散 / 放射圧 |
研究成果の概要 |
本研究では,非侵襲で界面張力測定が可能なレーザー誘起界面変形分光法を膜張力測定に応用し,光褪色後蛍光回復法と併用することで,生体膜モデルの一つである自立型脂質二分子膜(黒膜)の組成・周辺環境が膜張力・流動性に及ぼす影響を評価するための測定手法開発を行った。黒膜中のステロール種の場合,その濃度増加に伴う膜張力増大と拡散係数の減少,およびステロール種依存性が明らかになった。黒膜周囲のアニオン効果についても,疎水性アニオンの存在により膜張力増加と流動性低下が起きることが明らかになった。今後,生体膜の機能と力学特性の関係を明らかにする手法としても本手法の展開が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では光圧を用いた非侵襲型界面張力測定法であるLISD法を膜張力測定に応用し,拡散係数測定法であるFRAP法と併せることで,従来法で必要だった接触や変形を伴うことなく脂質二分子膜の力学特性・分子間相互作用に対する組成・イオン種の影響評価が可能であることを示すことができた。これは組成・環境制御されたモデル生体膜における力学特性・分子間相互作用評価として重要であるだけでなく、今後より複雑な生体膜の機能と力学特性の関係評価においても本手法を応用できる可能性を示すものとして重要である。
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