研究課題/領域番号 |
18K19108
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
戸木田 雅利 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (30301170)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | ソフトマテリアル / 自己組織化 / ナノ粒子 / 熱伝導 / 熱フォノン / ポリマーブラシ |
研究成果の概要 |
ポリ(アクリロニトリル)(PAN)をシリカ微粒子にグラフトしたナノ粒子を調製し、溶液からキャストしてフィルムにした。フッ化水素酸エッチングでシリカコアを溶出させると、面心立方(FCC)配列の細孔を持つ炭化PANフィルムが得られた。PANを0.3 nm-2の密度でグラフトした粒子では、炭化したPANはグラファイト構造を形成した.グラフト密度が0.05 nm-2の粒子を同じように炭化させても、同様の多孔質炭素膜が得られたが、グラファイト構造は見出されなかった.これらの結果から、低温での黒鉛化には、固体表面にPAN鎖を高密度にグラフトする必要があることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
絶縁体中で熱エネルギーを輸送する担い手は熱フォノンである.物質中を熱が伝導しているとき,熱フォノンは構造欠陥で散乱されながら,高温側から低温側へと拡散していく.このとき,熱フォノンの平均自由行程lが構造の特性長と同程度になると,熱フォノンは拡散ではなく弾道的に輸送される.このような熱フォノンを操るナノ構造をより大面積で作製するのに有効な手法として,ソフトマテリアルの自己組織化の利用がある.本研究の目的は,ポリマーブラシ付与ナノ粒子の自己組織化を利用したフォノン・マニピュレーションの基盤技術を確立することである.
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