研究課題/領域番号 |
18K19112
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
高須 昭則 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30303697)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 環状高分子 / 無希釈条件 / ビニルポリマー / N-ヘテロ環状カルベン / ソルビン酸エステル / メタクリル酸メチル / メタクリル酸アリル / 1:1付加体 / メタクリル酸メチル(MMA) / メタクリル酸アリル(AMA) / 直接観察 / 透過型電子顕微鏡(TEM) / 原子間力顕微鏡(AFM) / アニオン重合 / 希釈条件を必要としない閉環反応 / 立体規則性 |
研究成果の概要 |
N-ヘテロ環状カルベン(NHC)を用い、ルイス酸存在下で種々のビニルモノマーのアニオン重合を検討した。ソルビン酸メチル(MS)のアニオン重合では、閉環反応よりも重合反応が促進され分子量分布の整った環状ビニルポリマーに誘導できた。他のモノマーに拡張するための問題点は、NHCに隣接するモノマーユニット中の水素のが成長アニオンによって引き抜かれることであることが分かった。そこで、NHCとソルビン酸エステルの1:1付加体を開始剤に用いるとメタクリル酸メチル(MMA)とメタクリル酸アリル(AMA)のアニオン重合が進行し、無希釈条件下で環状のポリアクリレートが合成できることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の暮らしを支えるソフトマテリアル(高分子)材料の高性能化はますます要求が高くなり、その構造の多様化のみならず分子鎖の絡み合いなどトポロジー制御が不可欠となってきた。環状ビニルポリマーを合成するには、分子間の反応を抑制するために高希釈条件が必要であったが、申請者の独創的な発想に基づいて、開始剤として働いたN-ヘテロ環状カルベンが対カチオンとして成長アニオンに隣接することで、高希釈条件を必要としない新規合成法を提案し、いくつかの環状ビニルポリマーが合成できた。この研究により、新たな性質を有するソフトマテリアル(高分子)材料の開発がよりアクセスしやすくなったという学術意義は非常に大きい。
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