研究課題/領域番号 |
18K19114
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
中 建介 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 教授 (70227718)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | かご型シルセスキオキサン / 柔粘性結晶 / 潜熱蓄熱材 / 固溶体 / ネットワークポリマー / EL素子 / 熱伝導性 / 熱伝導 |
研究成果の概要 |
本研究では、従来の潜熱蓄熱材の課題である高コストと低熱伝導性を根本から解決するために、ナノ構造が制御された単一有機無機ハイブリッド分子として注目されているかご型シルセスキオキサン(POSS)が結晶―柔粘性結晶性転移を示す固溶体を形成するという新規技術を基盤とした従来にない概念の潜熱蓄熱材を開発することを目的とした。その結果、これまでに柔粘性結晶性転移することを見出している一置換イソブチル基含有POSS誘導体に加えて不完全かご型シルセスキオキサンPOSS誘導体をも基盤骨格として置換基を種々変えたPOSS誘導体を合成し、その熱的特性を評価することで新規技術の学術的基盤の確立を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶と液体の両方の性質を示す物質である液晶は配向性のある異方性液体である。それに対して柔粘性結晶は結晶と液体の両方の性質を示す物質であるが、液晶とは異なり配向性のない等方的結晶でありフラーレンなどの球状分子で報告されている。近年、機能性付与に向けた研究が一部見られつつあるが、液晶と比較するとその基礎的理解は不十分である。POSS誘導体が結晶―柔粘性結晶性転移を示し、分子性固溶体を形成するという発見は柔粘性結晶に関する学術的発展のみならず高分子材料における相分離挙動に関連する高分子物理科学分野に対しても大きな波及効果をもたらすものである。
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