研究課題
挑戦的研究(萌芽)
メチル化セルロースの酸加水分解により得られる部分メチル化セロオリゴ糖(6~8量体)の分子内環化反応により環状オリゴ糖(6量体)を合成した。環化反応時の溶媒を変えることで、環状オリゴ糖(6量体)のみならず環状5量体や環状7量体が合成できることがわかった。さらに、メチル化環状セロオリゴ糖が種々の低級アルコール類に対して完全メチル化α-シクロデキストリンよりも高い包接能を示すことを明らかにした。また、セルロースからの未修飾環状オリゴ糖の合成も行った。
セルロースの水酸基を適切に化学修飾することでセルロース分子鎖に柔軟性を与えてらせん状高分子に変換できることに着目し、それを利用してのセルロースからの環状オリゴ糖の合成に成功した。得られた環状オリゴ糖は、種々の低級アルコール類に対して、対応するα-シクロデキストリン誘導体よりも高い包接能を示すことがわかった。新しいホスト分子として、ホスト-ゲスト化学のみならず超分子化学の発展に貢献するものと考えられる。
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