研究課題/領域番号 |
18K19124
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大久保 將史 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (20453673)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 電池 / 酸化物 / 電気化学 / 蓄電池 / 軟X線発光 / リチウムイオン電池 / 層状酸化物 / ナトリウムイオン電池 / 固体化学 |
研究成果の概要 |
アニオン駆動型蓄電デバイスの開発を目指し、酸化物イオンを電極反応に活用する方法論について、基盤的知見を構築した。例えば、酸化物イオンを可動イオンとするトポタクティック電極反応をルチル構造に見出し、酸化物イオンロッキングチェア電池の可能性を見通した。一方、酸化物イオンを酸化還元中心とする電極材料の開発にも取り組み、酸化物イオンをエネルギー損失無く酸化還元するための電子状態制御、構造制御の指針を得た。特に、酸化物イオンの2量化を防ぐために遷移金属との相互作用が重要であることを明確化し、実際に2量化の無いエネルギー損失が少ない酸素レドックス材料の開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蓄電デバイスは電力系統へ再生可能エネルギーを導入する際のキーデバイスであり、高エネルギー密度化、高出力化、低コスト化、高安全性付与、低環境負荷、などの様々な高性能化が求められている。本研究では、酸化物イオンというユビキタスな元素を機能中心として据えた新しい電極反応の開発に成功し、高エネルギー密度化(酸素レドックス電極)や低コスト化(酸化物イオンロッキングチェア電池)を実現する可能性を見出したものである。酸化物イオンというありふれたイオンの新しい固体電気化学反応を見出した、という点で高い学術的な価値を有する一方で、高性能蓄電デバイスの開発に繋がる可能性を提示した点では、社会的な意義も大きい。
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