研究課題/領域番号 |
18K19149
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松森 信明 九州大学, 理学研究院, 教授 (50314357)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 脂質ラフト / FRET / スフィンゴミエリン / スフィンゴミエリ / 阻害剤 / 蛍光 |
研究成果の概要 |
細胞膜には脂質ラフトと呼ばれる微小領域が存在するが、その生理的意義は必ずしも明確になっていない。一方、酵素の阻害剤は、薬剤としてばかりでなく酵素機能解明のための分子プローブとしても利用されてきた。そこで、ラフト形成を阻害する「ラフト阻害剤」を見いだせれば、ラフトの機能や性質を探索する分子プローブとして利用できる。本研究では、ラフトもしくは非ラフトに選択的に集積する蛍光脂質を利用し、それらの間のエネルギー移動を観察することで、「ラフト阻害剤」のアッセイ法の開発に成功した。次に、このアッセイ法を人工細胞膜および生体膜で可能とし、ラフト阻害剤の新たな候補化合物の探索に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂質ラフトは、各種タンパク質が特異的に集積することでシグナル伝達の“足場”として機能すると考えられているが、その生理的役割はまだ完全には解明されていない。そこで、本研究によりラフト阻害剤を分子プローブとしてラフト研究に供することができれば、ラフト形成の生理的意義をより明確にできると期待される。 また、脂質ラフトが生理的に重要な働きをしているとすると、ラフトを破壊する薬剤、すなわちラフト阻害剤は何らかの毒性や生理作用を示すはずである。したがって、本研究で開発したアッセイ法は、創薬における副作用スクリーニングとしても機能すると期待される。
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