研究課題/領域番号 |
18K19152
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
杉本 直己 甲南大学, 先端生命工学研究所, 教授 (60206430)
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研究分担者 |
建石 寿枝 甲南大学, 先端生命工学研究所, 講師 (20593495)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | がん細胞 / カリウムイオン / 非二重らせん構造 / 転写変異 / がん遺伝子 / 定量的解析 / 神経変性疾患 / 転写調節 / 細胞内環境 / 遺伝子発現変異 / 熱力学的解析 |
研究成果の概要 |
本研究では、「細胞のがん化に伴う環境の変化が、核酸非二重らせん構造の形成を調節し、がんの疾患の発症、進行を制御している」という新しい仮説を提示し、実証することを目的とした。研究の結果、正常細胞内では、がん遺伝子上でG-四重らせん構造が安定に形成され、がん遺伝子の転写を抑制することがわかった。一方で、悪性度の高いがん細胞内では、G-四重らせん構造が不安定化し、がん遺伝子の転写が活性化されることを見出した。つまり、核酸は、細胞内の環境変化に応じて構造を変化させ、遺伝子発現を制御していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNAは塩基の並びによって遺伝情報を保持している。一方でDNAは標準的な二重らせん構造だけでなく、非二重らせん構造も形成するが、非二重らせん構造の細胞内における役割は未だ明らかでなかった。本研究では、塩基の並びが同じDNAでも、正常細胞では四重らせんを優先的に形成して、がんの進行を促す遺伝子発現を抑制する一方、悪性がん細胞では四重らせん構造が解離し、がん遺伝子の転写を活性化することを見出した。
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