研究課題/領域番号 |
18K19153
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
三好 大輔 甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 教授 (50388758)
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研究分担者 |
川内 敬子 甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 准教授 (40434138)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | mRNA / 四重らせん構造 / 液液相分離 / ストレス顆粒 / ペプチド / タンパク質 / 分子クラウディング / RNA / 凝集 / 刺激応答 |
研究成果の概要 |
環境に応答して可逆的に形成されるストレス顆粒はmRNAとタンパク質からなり、mRNAの代謝と遺伝子発現制御に関与している。本研究では、このストレス顆粒の物性が、mRNAが形成する四重らせん構造(G4)の環境応答性によってもたらされていると着想し、顆粒の動的挙動の分子機構の解明と制御方法の構築を試みた。 神経変性疾患由来のRNA結合ペプチドと種々のRNAによる顆粒形成能を検討したところ、顆粒形成にはG4が必須であることが示された。さらに、G4の環境依存性を用いて、顆粒の形成を合目的的に制御することもできた。細胞内でもストレス顆粒にG4が局在することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレス顆粒をはじめとする細胞内の相分離現象は、これまでの細胞内環境や細胞内反応の考え方を一変させるものとして注目されている。しかし、その分子機構は未知な点が多い。 本研究結果から、ストレス顆粒の特徴的な物性が、顆粒に含まれるRNAの特殊構造(四重らせん構造)によって惹起され制御されている可能性が示された。この構造は、神経変性疾患やがん関連RNAが特に多く形成する構造として知られていることから、疾患発症機構の解明や新たな作用機序をもつ医薬品の開発につながるものと期待される。
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