研究課題/領域番号 |
18K19165
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
妹尾 啓史 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40206652)
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研究分担者 |
伊藤 英臣 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70748425)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 窒素固定微生物 / 鉄還元細菌 / 陸域土壌 / Anaeromyxobacter / Geobacter / 生物的窒素固定 / 鉄還元菌 / 窒素固定活性 / 土壌圏 / 窒素固定 / 水田土壌 / 土壌 / 微生物 / 陸域生態系 |
研究成果の概要 |
世界(農耕地、底泥、森林、砂漠、極地土壌)および日本(水田、畑、森林、底泥)の土壌メタゲノム解析の結果、多くの地点でGeobacterとAnaeromyxobacterの窒素固定遺伝子が検出され、鉄還元細菌による窒素固定が陸域環境において普遍的である可能性が示された。 土壌からGeobacterならびにAnaeromyxobacterを多数分離し、窒素固定活性を確認した。主に水田から分離したGeobacterの解析から、新属GeomonasおよびOryzomonasを提唱した。 様々な陸域環境土壌において嫌気的条件下で鉄還元細菌による窒素固定が起こることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
窒素固定は大気中の窒素ガスを生物が利用できる形態の窒素に変換して土壌に供給する、自然生態系を支える重要な反応である。19世紀末に窒素固定が発見されて以降、「土壌の窒素固定は植物共生細菌や光合成細菌が担う」というのが一般常識として定着していた。本研究により、窒素固定できる鉄還元細菌が地球規模で普遍的に分布していること、そして従来の窒素固定微生物よりも存在量が多い傾向も見出された。このことは窒素固定に関する定説を刷新して自然生態系の支持基盤の本質に迫るものであり、その波及効果は土壌学分野に留まることなく、微生物学、地球科学、生態学まで広く自然科学分野全般に及ぶ。
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