研究課題/領域番号 |
18K19170
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
邊見 久 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (60302189)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | 古細菌 / 古細菌膜脂質 / イソプレノイド / メバロン酸経路 / 細胞膜 / 細胞膜エンジニアリング / 膜エンジニアリング / 大腸菌 / 膜脂質 / 生体膜エンジニアリング / 超好熱性古細菌 |
研究成果の概要 |
超好熱性古細菌Aeropyrum pernixの持つ、炭化水素鎖の長いイソプレノイド膜脂質を大腸菌に大量生産させ、その膜の物性を変化させる「細胞膜エンジニアリング」技術の確立を目指して研究を進めた。同時期にA. pernixから新奇なイソプレノイド生合成前駆体供給経路である古細菌型メバロン酸経路を見出したため、イソプレノイドの微生物生産に対する同経路の導入の効果を検討した結果、準嫌気条件で宿主を培養した場合にイソプレノイド生産が向上することが示された。また、A. pernixと他生物の遺伝子を組み合わせて大腸菌に導入することで、より長い炭化水素鎖を持つ非天然型古細菌膜脂質の合成に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で取り扱った古細菌型メバロン酸経路は、既知のメバロン酸経路と比べ、エネルギー低消費型の代謝経路である。そのため、薬品や工業原料などの有用化合物を多く含むイソプレノイドの微生物生産に同経路を利用することで、宿主から生育に必要なエネルギーを大量に奪うことなく物質生産をさせることが可能になるかもしれない。また、本研究で合成に成功した非天然型古細菌膜脂質は、より厚く安定な細胞膜を構成することが予想される。したがって、大腸菌などの生体膜の性質を変化させて強い微生物を作る「細胞膜エンジニアリング」を今後確立する上で有用なツールとなりうる。
|