研究課題/領域番号 |
18K19179
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
丸田 隆典 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 准教授 (50607439)
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研究分担者 |
小川 貴央 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 准教授 (80603802)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | アスコルビン酸 / デヒドロアスコルビン酸 / デヒドロアスコルビン酸還元酵素 / モノデヒドロアスコルビン酸還元酵素 / グルタチオン / 環境順応 / 植物 / シロイヌナズナ / 環境応答 / ビタミンC / システイン酸化 / チオレドキシン / Ascorbate / Dehydroascorbate / Arabidopsis |
研究成果の概要 |
植物におけるアスコルビン酸再生系の分子機構と生理機能について包括的に検討した。まず既知のアスコルビン酸再生酵素(DHARおよびMDAR)の生理学的重要性について多重変異株を用いて解析したが、強光ストレス条件でのアスコルビン酸ターンオーバーへの影響はわずかであった。そこで、これらの酵素の機能を補う仕組みを追求し、還元型グルタチオンとDHARの協働が強光ストレス条件でのアスコルビン酸の高蓄積に不可欠であることを初めて証明した。また、タンパク質システイン残基を介したアスコルビン酸再生系の存在が示唆され、植物はさまざまな再生機構を冗長的に持つことでアスコルビン酸を高蓄積することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、アスコルビン酸の生合成機構は解明されてきたが、再生の仕組みや生理学的意義は不明であった。本研究の成果により、植物は既知のDHARおよびMDARに加えて、還元型グルタチオンやタンパク質システイン残基を介した仕組みを冗長的に持つことで、還元型のアスコルビン酸を高濃度に蓄積できることが初めて明らかになった。アスコルビン酸はヒトの栄養に不可欠であり、この成果はアスコルビン酸高含有作物の育種に貢献することが期待される。また、未だ不明瞭な動物のアスコルビン酸再生系の解明にも重大なヒントをもたらす結果が得られた。
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