研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究課題では、ニジュウヤホシテントウ由来のHAMP (herbivore-associated molecular pattern)を精製し、その構造を決定することを第一の目的とする。テントウの吐き戻し液成分の中にROS生産を誘導する物質が存在することを見出した。大量のニジュウヤホシテントウの吐き戻し液から、各種カラムを用いてROS誘導活性画分を精製・収集した。精製した活性成分をLC-MS/MS解析した結果、分子量1,000以下の化合物であり、この精製画分でベンサミアナタバコ葉を処理すると、ROS生産およびMAPK活性を一過的に誘導することが示された。
咀嚼昆虫が抵抗性誘導物質を生産する例が報告され、HAMPs (herbivore-associated molecular patterns) と呼ばれるようになってきた。しかし、咀嚼昆虫に対する植物免疫機能の実態は依然としてよくわかっていない。テントウの吐き戻し液成分の中にペルオキシダーゼを活性化する物質が存在することを見出した。本研究課題では、ニジュウヤホシテントウ由来のHAMPを精製し、その構造を決定することを第一の目的とする。本研究の成果によって、咀嚼昆虫と植物間における新たなシグナルネットワークの発掘を可能にする先駆的モデルを提示するとともに、病害虫抵抗性付与の戦略を構築する。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)
Molecular Plant Pathology
巻: 21 号: 3 ページ: 429-442
10.1111/mpp.12906
巻: 印刷中 号: 7 ページ: 907-922
10.1111/mpp.12802
植物防疫
巻: 73 ページ: 684-688
https://www.agr.nagoya-u.ac.jp/%7ebio4283/index.html