研究課題/領域番号 |
18K19239
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
古谷 研 創価大学, プランクトン工学研究所, 特別教授 (30143548)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | ヤコウチュウ / 赤潮 / 共生藻 / 温暖化 / 温暖会 |
研究成果の概要 |
共生藻Pedinomonas noctilucaeをもつミドリヤコウチュウは南シナ海においてルソン海峡とベトナム沿岸に北限をもち、これは冬季の海面水温25℃の等温線にほぼ一致する。ミドリヤコウチュウ4株、共生藻2単離株を用いた培養実験から、ミドリヤコウチュウの北限は共生藻の増殖の高水温依存性を反映したものであること、温暖化により冬季の水温が上昇するとミドリヤコウチュウの分布が北進する可能性が明らかになった。ミドリヤコウチュウと共生藻はアンモニウムなど還元型窒素の選好性が高く、南シナ海北部以北の海域が人為的富栄養化により還元態窒素濃度の高いと北進したミドリヤコウチュウが定着する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南シナ海では温暖化により、冬季の海水温が上昇傾向にあり、ミドリヤコウチュウの分布の北限が今後北進する可能性が、本研究の結果明らかになった。即ち、今後地球温暖化により海水温が上昇した場合、南シナ海の北側に冬季に水温25°C以上の海域が出現し、ミドリヤコウチュウが越冬し得る海域が拡大する。北進先の中国沿岸域では人口増加や都市化による富栄養化が進んでおり沿岸水へのアンモニウムをはじめとした還元態窒素の供給が増えると考えられ、ミドリヤコウチュウの定着しやすい環境が存在すると考えられる。このため、高密度のミドリヤコウチュウブルーム発生による環境悪化や漁業被害の可能性が懸念される。
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