研究課題/領域番号 |
18K19246
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 宣弘 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80304765)
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研究分担者 |
前田 幸嗣 九州大学, 農学研究院, 教授 (20274524)
佐藤 赳 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (30756599)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 不完全競争 / 空間均衡 / 酪農業 / 双方寡占 / 不完全競争空間均衡 / 貿易 / 二重構造寡占 / シミュレーション / 逐次解法 / 酪農 / フードシステム / 空間計量経済学 |
研究成果の概要 |
生乳の調達から飲用乳製品販売のフードシステムにおける不完全競争構造を踏まえて、構造モデルの推定と、空間均衡モデルを用いた市場条件の変化の影響シミュレーションを行った。双方寡占の理論モデルと、寡占を組み込んだ空間均衡モデルを構築し、また、コブ・ダグラス型の供給関数について新しい解法を提案した。この解法はこれまでの複数の主体間で最終的に成立すると考えられる均衡状態を数学的な均衡条件として定式化する方法ではなく、複数の主体の具体的な活動内容やその相互作用の時間的な変化をシミュレーション分析によって辿り、その誤差が一定の範囲内に収束した状態をとする手法である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
双方寡占モデルにより、生乳販売における寡占状況を明らかにした。他方、シミュレーション分析では、「畜産経営の安定に関する法律」(畜安法)の一部改正に関連し、指定団体がプライス・テイカ-として行動する完全競争となった場合、各地域の総合乳価が10~15%程度低くなる等の結果が得られている。さらに本研究のモデルはその拡張性の高さから異なる農産物や国際貿易にも適用でき、コメやトウモロコシの国際貿易の政策評価も行い、米中の貿易関税の影響や日本のトウモロコシ買い取り等の現実の政策が社会余剰を低下させることをシミュレーションによって示し、現実に適用できうる政策変更を行った場合の余剰変化も明らかにした。
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