研究課題
挑戦的研究(萌芽)
細胞の力覚応答に関わるRhoA活性化因子(Rho-GEF)として同定したSoloの活性化機構と細胞機能を解明することを目的として研究を行い、以下の成果を得た。1)Soloはb4-インテグリンと結合しヘミデスモソームの形成に関与することを見出した。2)Soloとケラチン8/18は上皮管腔形成における長軸方向への伸長と集団移動に関与することを見出した。3)ケラチン線維との結合に関与するSoloのN末端領域のアミノ酸残基を同定し、ケラチン線維との結合がSoloの力覚応答機能に重要であることを解明した。4)BioID法を用いてSolo結合タンパク質としてCarmil-3とTalinを同定した。
細胞は、外界からの力学的刺激に応答して、形態、運動能、増殖・分化能を大きく変化させる。このような力学的刺激に対する細胞応答は、血管の恒常性、筋肉や骨の発達、幹細胞の運命決定、胚発生など、組織の形成や恒常性維持に重要な役割を果たしており、その応答不全は多くの疾患に関与している。本研究では、細胞の力覚応答に関与する分子であるSoloの活性化の分子機構に関する新しい知見を得た。また、管腔形成や集団移動におけるSoloの役割を解明した。これらの成果は、細胞の力覚応答の制御機構の解明と細胞の集団行動の分子機構の解明につながる成果であり、基礎生物学の進展だけでなく医学分野にも貢献すると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件) 備考 (1件)
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http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/mizuno_lab/