研究課題/領域番号 |
18K19292
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
嘉村 巧 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40333455)
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研究分担者 |
小原 圭介 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (30419858)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 脂質非対称 / 細胞膜 / バイオセンサー / 生体膜、 / ストレス / 出芽酵母 / GFP / 膜動態 |
研究成果の概要 |
本研究では細胞膜脂質二重層における脂質分子の非対称分布(脂質非対称)の状態を生きた細胞でモニターできる脂質非対称バイオセンサーの開発を試みた。その結果、生きた酵母細胞で脂質非対称の状態変化をモニター可能なバイオセンサーの雛形の作製に成功した。さらに、その雛形に対する系統的な変異導入を行い、脂質非対称の変化をより高いS/N比で明瞭に検出できる改良版バイオセンサーも作製した。 これらのバイオセンサーを用いて、様々な環境ストレス下で培養した酵母細胞をモニターしたところ、幾つかの環境ストレスが脂質非対称の状態変化を通してRim21に感知されていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した脂質非対称バイオセンサーは遺伝子にコードされているため、増幅、保存、輸送などが簡便である。国内外の研究者のリクエストに応じることで、生体膜研究の分野に大きく貢献できる。 また、本研究では細胞外のpHや塩濃度などの物理化学変数の幾つかが、脂質非対称など細胞膜の物理化学的状態に変化をもたらし、その変化を細胞膜に存在するセンサータンパク質群が感知することを示唆した。細胞外の物理化学変数を細胞が感知する仕組みはほとんど明らかになっていないが、この様な新たな概念は、細胞のストレス受容機構の研究に大きなパラダイムシフトを起こす可能性を秘めている。
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