研究課題/領域番号 |
18K19293
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小嶋 誠司 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (70420362)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 細菌べん毛モーター / 回転子 / 固定子 / 部位特異的光架橋 / MotA / PomA / FliG / FRET |
研究成果の概要 |
細菌べん毛モーターは細胞膜を介したイオン駆動力を回転力に変換するナノマシンである。モーターの固定子中をイオンが流れる際に、固定子が回転子と相互作用することで回転力が生じるが、極めて短時間に連続的に生じるこの相互作用はこれまで物理的には捉えられていなかった。本研究では、部位特異的に回転子または固定子タンパク質に導入した光反応性の非天然アミノ酸に光を照射し、近傍の残基と瞬時に架橋させるin vivo光架橋法を用いて、固定子タンパク質(MotA/PomA)と回転子タンパク質FliG間の物理的相互作用を初めて検出することに成功し、相互作用残基のペアを見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細菌べん毛モーターの回転機構を理解するためには、回転力発生の核となる回転子-固定子間相互作用の実態を明らかにする必要がある。しかし高速回転するモーターにおいて短時間かつ連続的に生じるこの相互作用は、これまでタンパク質レベルで検出されていなかった。本研究では光を用いて瞬時に相互作用を捉える光架橋法を用いて、初めて固定子と回転子間のタンパク質間相互作用を検出することに成功した。本研究で見出した相互作用残基は、遺伝学的解析で同定されていた静電相互作用に関与する残基であり、今後、最近得られた固定子と回転子タンパク質の立体構造情報と合わせた解析により、相互作用界面の実態を明らかにすることが期待できる。
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