研究課題/領域番号 |
18K19296
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
梅田 眞郷 京都大学, 工学研究科, 名誉教授 (10185069)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 細胞 / 変形能 / リン脂質 / 細胞骨格 / リン脂質スクランブラーゼ / 細胞膜 |
研究成果の概要 |
キイロショウジョウバエの細胞が、哺乳類の細胞株と比較して膜張力が著しく低く、またずり応力へも高い耐性を示す、極めて粘弾性の高い特異な物理化学的特性を有することを見出した。次に、ショウジョウバエ細胞の形質膜では、リン脂質スクランブラーゼXKRが恒常的に活性化することによりリン脂質の非対称な分布が失われ、膜リン脂質のフリップ・フロップ運動の促進により細胞骨格のダイナミックな再編が誘導されることにより、高い細胞変形能が維持されていることを明らかにした。さらに、ショウジョウバエXKRを哺乳動物細胞に発現した際にも変形能の顕著な増加が観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫は地球上で最も多様化を遂げ繁栄している動物種であり、その中には進化過程において極度な小型化を達成した昆虫種も存在する。これらの微小昆虫も、大型高等動物と同様の複雑に構築された脳・神経組織、循環・消化器系を有している。従来、昆虫の小型化については、その形態学的な特性について研究が進められているが、その微小組織を構築する分子基盤についての研究はなされていない。本研究は、小型昆虫が極めて変形能が高い特異な細胞を有することを明らかにし、そのユニークな物理化学的特性を司る分子レベルでのメカニズムを明らかにした。
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