研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究の目的は、コドンとアミノ酸の対応の正確さを改変したタンパク質合成系を試験管内に構築し、その合成系に基づく人工進化結果を計算機実験で一般化することである。タンパク質合成の正確さが低いことが、(A)アミノ酸置換の結果として活性が低くなった分子も合成してしまうという、想像にたやすい欠点だけでなく、(B)進化が局所解に囚われてしまうリスクを低減することで進化過程を効率化できる、という意外な利点を併せ持つ、ことを明らかにした。
直感的に感じられる、遺伝子発現ステップのうちのタンパク質合成におけるエラーは生物にとっての負の側面しかない、という視点が誤りである、ということを示した学術的意義は大きい。社会的意義としても、いろいろ試した際に間違いが次のチャレンジの向上につながる、という視点は興味深い。
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生化学
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