研究課題/領域番号 |
18K19326
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小幡 史明 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 講師 (40748539)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | Cataglyphis / 熱耐性 / アリ / ショウジョウバエ / 代謝物 / Camponotus / Formica / Drosophila / 代謝 / 砂漠アリ |
研究成果の概要 |
本研究では、高い熱耐性を持つ事が知られる砂漠アリCataglyphis bombycinaが、研究室条件においても、70度のホットプレート上で10分以上も生存することが認めれれた。さらにCamponotus japonicasやFormica japonicaなどの国産のアリの熱耐性を見たところ、非常に脆弱である事が確認された。そこでこれらの種において高温下で変動する代謝物の分析を行った。その結果、当該アリが高温に晒された際に増加あるいは減少する代謝物を複数同定する事が出来た。熱耐性を持たないアリとの比較解析から、C. bombycinaではむしろ代謝変動が少ないことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、高温耐性を有する砂漠アリの特徴的な恒常性を測ることにより、代謝恒常性に根ざした生理学的な知見を得る事が出来た。代謝分析を通して、分子レベルでの熱応答を記述した事で、高い熱耐性を可能とする機構について新たな知見を得る事が出来た。これらを熱耐性を有しないアリ複数種と比較することにより、進化学的にも比較生理学的にも重要な知見を得る事が出来た。今後の解析により、さらに分子機構を明らかにする事で、未知の代謝恒常性機構や生物の生存戦略について理解する事が可能となる。
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