研究課題/領域番号 |
18K19360
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石田 貴文 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 名誉教授 (20184533)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 精しょうタンパク / 霊長類 / 社会構造 / タンパク合成 / 性淘汰 / 機能解析 / 分子進化 / 哺乳類 / 多様性 / 無細胞タンパク合成 / 進化 / 精液 / in vitro |
研究成果の概要 |
霊長類の進化の課程でSEMG1のリピート単位の数が変動していること、繰り返し単位は配列相同性によってユニットAとユニットBに分けられること、チンパンジーSEMG1の繰り返し単位Aの増大は最近起こったことが示唆された。SEMG2の部分配列を対象にdN/dSを求めたところ、霊長類において睾丸体重比と強い相関を示し、複雄群における精子競争を支持する結果となった。 ヒトSEMG1のリピート数多型の系統解析から、変異型のSEMG1は同祖的であり長期間各集団において維持されてきたことが示唆され、SEMG1の多様性(5リピート)は人類の拡散前に誕生し維持されてきた多型であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内では一連の生理反応によって、重合・分解過程に晒されるSEMGタンパク質は、単体で扱うことが不可能であったが、遺伝子塩基配列データをもとにin vitroでタンパク合成ができたことで、機能解析を可能とした。また、本研究で得られた遺伝情報は、霊長類の進化研究に供され、性淘汰・社会の分子的理解に資するものである。 各種霊長類・哺乳類のDNA・細胞のリソース化は、生命科学の研究材料確保のみならず、保全医学の観点からも、貴重な研究資産と期待される。
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