研究課題/領域番号 |
18K19398
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原 雄二 京都大学, 工学研究科, 准教授 (60362456)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | リン脂質 / リン脂質フリッパーゼ / イオンチャネル / リン脂質配向性 / イオンチャネル制御 / リン脂質非対称分布 / カルシウムイオンチャネル / 生体膜 / リン脂質輸送体 |
研究成果の概要 |
生体膜の構成成分であるリン脂質は、脂質二重層の内・外層間で非対称に局在し、膜の安定性や細胞内シグナリング、細胞遊走など、多様な細胞現象に重要な役割を果たしている。本研究では、脂質二重層間におけるトンボ返り運動(フリップ・フロップ)により活性制御されるイオンチャネル群のさらなる同定・解析を目的とした。脂質フリップ・フロップを改変することで、脂質局在を乱した状態で各イオンチャネルを発現させ、チャネル活性への影響を検討したところ、Ca2+透過型イオンチャネルの一つが有意に活性減弱化を示したことから、リン脂質の膜間分布の変化は、様々なイオンチャネル制御にも関わることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに多くの研究者が脂質と膜タンパク質の相互作用について従事してきた。しかし脂質は水に溶けない物性、またゲノムに直接コードされない理由から、科学技術が進歩した現在でも解析し難い対象である。そのため脂質環境の微細なゆらぎとイオンチャネル活性調節について深く追求した研究は未だ少ない。本研究にて膜リン脂質によるチャネル制御機構を解明することは、膜脂質とタンパク質の織りなす多様な相互作用を理解し、生体膜に機能的な多様性を賦与する分子機構を解明することにつながる。本申請によりイオンチャネルが関わる細胞応答、さらに個体レベルの恒常性維持機構、病態発症機構等についてさらなる理解深化が期待される。
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