研究課題/領域番号 |
18K19403
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
樋野 展正 大阪大学, 薬学研究科, 助教 (90469916)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | がんゲノム / 遺伝子変異 / タンパク質立体構造 / タンパク質間相互作用 / 光クロスリンク / 人工アミノ酸 / KEAP1 / クロスリンク / プロテオミクス |
研究成果の概要 |
がん変異に影響される蛋白質間相互作用の戦略的な同定手法の確立を目指した.まず,がんゲノム変異と蛋白質立体構造データを組み合わせ,KEAP1蛋白質表面に変異クラスターを特定した.次に,この領域に結合する因子を独自の細胞内光クロスリンク法により解析し,Rab8aを同定した.さらに,KEAP1はRab8aの抑制を介してMT1-MMPの輸送を阻害すること,また,KEAP1のがん変異によりRab8aとの相互作用が破壊され,MT1-MMPが解放される結果,細胞遊走能が亢進する可能性を示した.これらの結果は,変異クラスターに着目すればがん変異に影響される蛋白質間相互作用が同定できることを示している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのがんゲノム創薬研究は既知のがん遺伝子変異をターゲットにしたものがほとんどであり.新規創薬標的の枯渇が問題視されている現状を鑑みると,その研究の方向性を大きくシフトする必要がある.本研究は,これまでほとんど利用されてこなかった低頻度変異情報から新たな創薬標的を見出す戦略を確立することを目指し,実際に,がん変異により異常をきたす新たなタンパク質間相互作用を発見することに成功した.
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