研究課題
挑戦的研究(萌芽)
食餌制限による寿命の延長効果は、多くの生物種において認められており、その基本的な仕組みには共通点が多いと考えられている。本研究は、線虫をモデル生物として用い、腸管に発現する広い基質選択性を示すアミノ酸トランスポーターとオリゴペプチドトランスポーターを共にノックアウトすることで、線虫個体のアミノ酸アベイラビリティを大きく低下させることを示した。さらにこのモデルを用い、アミノ酸アベイラビリティを低下させることが線虫の個体寿命の延長に繋がることを明らかにした。
食餌制限による寿命の延長効果についてのこれまでの解析では、食餌中から特定の成分のみを厳密に選択的に除くことは困難であり、食餌制限がもたらす寿命への影響を摂取カロリーの減少の影響として一括りに捉えることが多かった。本研究は、線虫を用い、腸管の複数のトランスポーターのノックアウトにより、個体のアミノ酸アベイラビリティを大幅に低下させるモデル系を確立し、アミノ酸栄養の制限による個体寿命の延長を実証したものである。その分子機構の解明は、寿命研究に新たな方向性を提示するものと期待される。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 5件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 5件、 招待講演 8件)
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