研究課題
挑戦的研究(萌芽)
良性成人型家族性ミオクローヌスてんかん1型(BAFME1)は、振戦様ミオクローヌスとてんかんを主徴とする常染色体優性遺伝疾患で、SAMD12のイントロン4においてTTTTAリピートの伸長並びに、TTTCAリピート伸長配列の挿入が同定された。本研究では、RNAに注目して本疾患の検討を行い、患者剖検脳でUUUCAリピートからなるRNA fociが存在すること、患者リンパ芽球様細胞ではRNA fociは存在しないこと、abortive transcriptionを認めることを見いだした。またリピート配列をクローニングし培養細胞に強制発現させた。今後さらにRNAに注目した病態機序の解明が望まれる。
近年、イントロンなどタンパク質に翻訳されないと考えられている領域に存在するリピート伸長変異が様々な神経筋疾患を引き起こすことが明らかとなり注目されている。このような疾患では、RNAを介した病態機序の存在が考えられる。良性成人型家族性ミオクローヌスてんかんにおいても、これまでの検討からはRNAを介した機序が想定されている。今後研究の発展に伴い、さらに効果的な治療法の標的が同定されることが期待される。
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