研究課題/領域番号 |
18K19518
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
沢津橋 俊 徳島大学, 先端酵素学研究所, 特任准教授 (70535103)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | ビタミンD / ビタミンD受容体 / 転写 / くる病 / 脱毛 / ゲノム編集 / 毛包 / 毛周期 / 核内受容体 / 退縮期 / ビタミンD依存性くる病 / 点変異 |
研究成果の概要 |
毛包は動的に再生を繰り返す器官であり、再生研究の重要なモデルである。本研究ではビタミンD依存性くる病モデルマウスの脱毛病態に着目し、未解明の『退縮期』の制御メカニズムを明らかにすることを目的とした。 結果として、ヒト疾患における点変異を模倣したくる病モデルマウスを、世界に先駆けて作出した。さらに、ゲノム編集を用いてVDR分子表面の10カ所の変異導入に成功し、その病態を検討した。興味深いことに、それぞれの点変異VDRはその結合能を失う相互作用分子に違いが認められた。これは、VDRのヘテロダイマーであるRXRとの相互作用の喪失が主な原因とされてきた従来の疾患メカニズムを再考する重要な結果である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
毛を生み出す毛包は、成長期・退縮期・休止期を周期的に繰り返す動的に維持された器官であり、幹細胞研究に用いられてきた。従来は発毛の観点で、どのように成長期が制御されるか、に主眼をおいた研究が展開されており、退縮期の制御に焦点を当てた研究は驚くほど少ない。本研究は、将来的な脱毛の治療法の開発を指向し、指定難病であるビタミンD依存性くる病でみられる禿頭や、加齢とともに生じる脱毛の原因を解明することを試みた。結果として、毛産生細胞が不要となったステージで、正しく消去される機構の重要性が見出され、その破綻の結果として残存する『居残り細胞』が病態を引き起こすという新たなモデルを創出することができた。
|