研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究ではMDA5欠損マウスに完全Freundアジュバントを用いてMDA5全長ペプチドに対する免疫反応を惹起し、B細胞などの免疫細胞を野生型マウスに養子移入することによって抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎モデルマウスを作成し、病理組織学的、血清学的、細胞生物学的に病態を解析する。MDA5は自己抗原であるため、トレランスが誘導されていることが予測され、MDA5に対する免疫応答を惹起出来ない可能性がある。従って、MDA5で免疫したMDA5欠損マウスより得た脾臓細胞を野生型マウスへT細胞、B細胞の分画に分けて移入し、病態形成を誘導出来るかを検討する。この実験により、病態形成に重要な細胞の同定も可能となる。
これまで抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎の研究は十分に行われていない。オーファン疾患である皮膚筋炎において、その亜型と捉えられる本疾患は患者数がごく少数に限られており、検討に足るまとまった症例数が得られないからである。また、抗MDA5抗体が病勢と相関することが知られているにも関わらず、抗MDA5抗体の病原性についても不明な点が多い。MDA5は細胞質内蛋白であり、通常抗体は細胞内には侵入しないため、抗MDA5抗体がどの蛋白をターゲットとして病原性を発揮しているかは、ブラックボックスである。本研究で挑戦したモデル動物の開発は、本疾患の解析に役立ち、病因と病態の解明への道を拓く点で意義深い。
すべて 2020 2019 2018
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 5件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件)
The Journal of Dermatology
巻: - 号: 5 ページ: 483-489
10.1111/1346-8138.15274
Scientific Reports
巻: 10 号: 1 ページ: 1038-1038
10.1038/s41598-019-52435-8
J Dermatol
巻: 46 号: 11 ページ: 1006-1013
10.1111/1346-8138.15079
J Eur Acad Dermatol Venereol.
巻: In press 号: 7
10.1111/jdv.15546
巻: In press 号: 4 ページ: 753-760
10.1111/jdv.15387
J Dermatol Sci
巻: 93 号: 1 ページ: 24-32
10.1016/j.jdermsci.2018.09.007
巻: 8 号: 1 ページ: 11843-11843
10.1038/s41598-018-29901-w
J Dermatol.
巻: 45 号: 10 ページ: 1221-1224
10.1111/1346-8138.14580