研究課題/領域番号 |
18K19553
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
久保田 義顕 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (50348687)
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研究分担者 |
馬場 理也 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 准教授 (10347304)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 血管 / リンパ管 / Prox1 / マウス / 発生 / がん |
研究成果の概要 |
血管とリンパ管は、同じ脈管系の組織でありながら、最終的な合流地点(頸部の静脈角)を除き、一切接続することは無く、血流とリンパ流が交わることは無い。しかしながら、血管とリンパ管の構造・組織学的特徴を比べると、ほぼ見分けがつかないほど酷似しており、両者がお互いをどのように見分け、独立性を担保するのかは未解明である。本研究の成果としては、遺伝子改変マウスや培養細胞の解析において、リンパ管発生のマスター転写因子であるProx1の発現量を負に制御する機構を見出し、血管内皮細胞においてこの制御が破綻すると、血管がリンパ管を接続すべき同志であると認識してしまうことを突き止めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は血管・リンパ管という体内の2つの酷似する循環系が、なぜ一切交通することなく、独立したネットワークを形成するのかという、長年世界的に未解明とされている生物学的な疑問を解き明かしたという学術的重要性を持つ。また、臨床的側面からは、リンパ浮腫の病態解明、治療への発展性を秘める。将来的には本研究で見出されたシグナル経路に介入することで、局所で薬剤的に静脈-リンパ管シャントを創出できれば、リンパ浮腫の画期的治療になると考える。
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