研究課題/領域番号 |
18K19559
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新藏 礼子 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (50362471)
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研究分担者 |
磯谷 綾子 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (20444523)
孫 安生 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (30447924)
森田 直樹 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (80845107)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | アレルギー / クラススイッチ / IgA / IgA抗体 / 抗体 |
研究成果の概要 |
私たちはアレルギーの新規治療薬候補として、IgEではなくIgAへ選択的にクラススイッチを誘導する化合物をスクリーニングにより得た。それらはプロテインキナーゼC(PKC)活性化剤であった。PKC活性化剤は一般的に発ガン性を有するが、我々は、発ガン性のないPKC活性化剤(Bryostatin1)を見出した。ダニ抗原によるマウスのアレルギーモデルにおいて、 Bryostatin1腹腔内投与により肺胞洗浄液と血清中のIgE抗体値の低下、肺胞洗浄液中の好酸球数などの減少、鼻掻き回数減少などアレルギー症状の改善を確認した。よってBryostatin1はアレルギーの根本的治療薬候補になると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちはアレルゲンが体内に侵入することがその根本原因ではないかと考えている。つまり、アレルギーの根本治療はアレルゲンの体内侵入を減らすことであると考える。一連の免疫反応の流れをどこかで遮断するのではなく、アウトプットを横道にそらし(IgAへの選択的クラススイッチ誘導)、その結果として粘膜防御を強固にすることでアレルゲンの侵入を減らし、一連の反応のおおもとであるTh2優位な状況をも是正しようという試みであり、今までのアレルギー治療にはなかった概念である。選択的IgAクラススイッチ誘導により、アレルゲンの侵入を減らすことから対症療法ではなくアレルギーの根本的治療となりうる。
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