研究課題/領域番号 |
18K19582
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡田 守人 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (70446045)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 放射線被曝 / 低線量CT / 染色体異常 / 肺癌 / CT検査 |
研究成果の概要 |
画像認識ソフトウェアでは重なり合った染色体を認識することが困難であるため、まず最適な染色体標本の作製条件を設定した。さらにPNAプローブを認識する赤色および緑色の化学色素を用いて光学顕微鏡においても観察可能なPNA-FISH法を確立した。ギムザ染色による染色体標本用の自動解析ソフトウェアを基盤とし、PNAプローブにより赤色と緑色の色素で可視化されたセントロメア、テロメアからなる染色体の自動解析ソフトウェアを開発した。これらを用いて、肺癌患者において通常CTと低線量CTによるDNA 二本鎖切断と共に染色体異常を測定した。前者では人体に悪影響が見られたが、後者ではそれが見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島原発事故を契機に国民の放射線被曝に関する懸念は一気に高まった。これまでCT検査による放射線被曝の障害に関する科学的データは皆無である。染色体異常の発生頻度は放射線被曝線量と強い相関を示すため、その定量的評価に有用な指標となる。染色体異常の検出を迅速に行うハイスループット染色体解析法を確立した本研究により、個々の患者におけるCT検査の安全性、術後フォローでの頻度、リスク評価スコアリング、抗癌剤の影響、利益/リスク比を示すことができ、肺癌診療のみならず一般の実地診療においても有意義であり、患者や医療従事者の安心に繋がる。
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