研究課題/領域番号 |
18K19588
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
小幡 英章 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20302482)
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研究分担者 |
宿里 充穗 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (20525571)
織内 昇 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40292586)
紺野 愼一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70254018)
加藤 孝一 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 脳病態統合イメージングセンター, 室長 (50382198)
須藤 貴史 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (60739621)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 慢性痛 / 内因性鎮痛系 / [11C]PBR28 / TSPO PETリガンド / ミクログリア / PET / 脳脊髄 / P2X受容体 / P2X7受容体 |
研究成果の概要 |
脊髄後角のミクログリアは、慢性痛の発症と維持に大きく関与する。本研究では、慢性痛の患者では脊髄だけでなく脳のミクログリアも活性化し、痛みの維持に重要な役割を果たしているとの仮説のもとに研究を計画した。ラットを用いた研究で、慢性痛モデル(SNL)を用いて、脳内ミクログリアの活性化の経時変化を対象群と比較した。ミクログリアトレーサーは[11C]PBR28を用いた。これまでの結果では、腹側被蓋野や側坐核のような報酬系に関与する部位では、神経損傷後12週後まで、ミクログリアがSNL群で増加している結果が得られている。臨床研究では、慢性痛患者で脳ミクログリアPETを行うためのデータを収集中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミクログリアの活性化は中枢神経系での炎症(異常)を引き起こす。末梢神経を損傷した動物では脊髄後角のミクログリアが活性化し、慢性痛の発症と維持に大きく関与する。しかし脳内ミクログリアと慢性痛の関連を示す研究は、これまでのところ動物でも人でも行われていない。今回の研究では同一個体の慢性痛モデルを使った動物実験で、神経損傷後の脳内ミクログリアの活性化の経時変化を検討したことは、極めて重要な知見になると思われる。臨床研究では慢性痛患者で内因性鎮痛が減弱している結果が得られつつあり、脳内ミクログリアの活性化との関連が証明されれば、慢性痛の機序と治療法の解明に大きな役割を果たすと考えられる。
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