研究課題/領域番号 |
18K19622
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
戸田 正博 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (20217508)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | glioblastoma / gene therapy / suicide gene / neural stem cell / CD-UPRT / migration / genome-editing / CRISPR/Cas9 / 自殺遺伝子 / iPS / 神経幹細胞 / 遺伝子治療 / 脳腫瘍 |
研究成果の概要 |
悪性グリオーマは予後不良の脳腫瘍であり、腫瘍幹細胞 (BTSC) はびまん性に浸潤する性質を有する。神経幹細胞(NSC)は、脳腫瘍へ遊走する性質を持ち、治療遺伝子を搭載する運搬体として注目される。本研究では、浸潤性BTSCの根絶を目指して iPS細胞から分化誘導したNSCを用いた自殺遺伝子細胞治療の開発を行った。ゲノム編集技術を利用して、iPS細胞への治療遺伝子yCD-UPRTの挿入部位を最適化し、優れた治療用NSCへ分化誘導することに成功した。その後、BTSCへの治療効果を評価し、顕著な効果を得た。本研究は、ゲノム編集技術と遺伝子細胞療法を組み合わせた革新的治療戦略と考える。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BTSCは正常脳組織へ浸潤して発育するため、既存の治療法とは異なる細胞傷害機序を有する新たな治療法の開発が望まれている。本研究の斬新性は、NSCの脳腫瘍へ集積する性質に着目し、iPS細胞から分化誘導されたNSCをBTSC治療のための遺伝子搭載細胞として利用することにある。iPS研究は再生医療への応用が急速に進められているが、脳腫瘍治療への応用はほとんどない。さらに、最新のゲノム編集技術を用いて、自殺遺伝子CD-UPRTをiPS細胞に組み込む点も意義深い。本研究手法は今後の遺伝子治療のプラットフォーム技術となる革新性を有している。
|