研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、骨芽細胞がpodoplanin陽性を示すと、骨細胞へのスイッチングが誘導される可能性を明らかにした。骨芽細胞におけるpodoplaninからのシグナルは細胞膜を裏打ちするEMR familyのリン酸化がアクチン再構築を誘導することで、骨芽細胞から骨細胞への分化における細胞骨格の変化を誘導すると考えられた。骨リモデリング部位では、CD44(破骨細胞の細胞膜に局在)がpodoplanin陽性骨芽細胞のEMR familyのリン酸化を促進することが示唆されたが、モデリング部位では、CD44は骨芽細胞から骨細胞への分化に関与しないことが示唆された。
本申請研究では、骨芽細胞と骨細胞が機能的グループを形成しており、それら細胞が存在する微細環境や骨の代謝に応じて、骨芽細胞から骨細胞への分化が時空的に調節されていることを明らかにした研究である。その結果、骨リモデリング部位では骨代謝回転、すなわち、骨吸収を担う破骨細胞が有するCD44によって骨細胞分化が、一部、影響を受けるが、骨代謝回転に依存しないモデリング部位における骨細胞分化はCD44に影響されないことが示唆された。近年、骨細胞研究における新展開が期待されており、本研究の学術的意義は高いと考えられる。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 7件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 3件、 招待講演 9件) 図書 (1件) 備考 (2件)
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