研究課題/領域番号 |
18K19652
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
重村 憲徳 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40336079)
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研究分担者 |
吉田 竜介 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (60380705)
實松 敬介 九州大学, 歯学研究院, 講師 (70567502)
高井 信吾 九州大学, 歯学研究院, 助教 (30760475)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 味覚 / 味細胞 / 味神経 / アクソンガイダンス / ラベルドライン / カドヘリン |
研究成果の概要 |
味細胞の寿命は約10日と短いにも関わらず、味覚情報(認知)は恒常的に維持されている。このことから、味細胞と味神経は、配線/断線を繰り返す中で味質選択的に接続される分子機構を有する可能性が推定されている。しかし、このメカニズムについてはほとんど不明である。そこで本研究では、この未知の動的な配線制御機構を明らかにするために、味蕾および味神経に共通に発現する細胞表面蛋白(Cadherin: Cdh)ファミリーに着目し解析を行った。この結果、プロトカドヘリン20が甘味受容細胞および味覚神経の両者に特異的に発現しており、甘味情報ラインの配線制御メカニズムに寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味細胞と味神経とは、生まれてから死ぬまでの全ライフコースを通して絶えず配線/断線を繰り返しながら味質選択的に接続されることで、外・内環境に適切な「摂食行動適応」が達成されていると考えられる。その一方で、加齢や不規則な生活習慣により「ミス配線」も起こりやすくなることも考えられ、この慢性化が特定の疾病発症、つまり「口腔および全身の味覚感受性の低下」から「体内栄養素の代謝異常」、そして「生活習慣病など個体機能の低下」へと繋がる可能性が推定された。本研究成果により、味細胞ー味神経の配線を制御する方法の開発が可能となり、生活習慣病やフレイル等を予防・治療する新たな健康寿命延伸戦略の萌芽が期待される。
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