研究課題/領域番号 |
18K19658
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
山下 潤朗 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (70775337)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | parathyroid hormone / glucose transporter / osteoblasts / osteocytes / energy metabolism / Glucose transporter / Parathyroid Hormone / Neuropeptide Y / Osteocytes |
研究成果の概要 |
副甲状腺ホルモン(PTH)は骨細胞に作用して神経ペプチドY(NPY)の発現を刺激するが,その生理的意義はわかっていない.本研究では,NPYとエネルギー代謝との関連を調べた.その結果,骨細胞をPTHで刺激するとグルコース伝搬に関わる遺伝子が抑制され,その経路の鍵を握っているのがNPYであることがわかった.NPYを骨細胞から欠落させると,グルコース伝搬が活性化されエネルギー代謝は亢進する.このことから,PTHの刺激に対して,NPYはグルコース伝搬を抑制し,エネルギー代謝を停滞させることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
副甲状腺ホルモンは生体カルシウム恒常性の維持を司る重要なホルモンである.副甲状腺機能亢進症でホルモンの分泌が持続的に過多になると骨からカルシウムが吸収され続け骨粗鬆症になる.本研究では,この副甲状腺ホルモンが骨で最も多い骨細胞の糖代謝を神経ペプチドYを介して制御していることを明らかにした.このことは,副甲状腺ホルモンが生体のエネルギー代謝の調節に関与していることを示しているもので,糖尿病の病理進行にも影響している可能性がある.今後,副甲状腺ホルモンが糖尿病患者の病状進行にあたえる影響を明らかにすることで,糖尿病治療に対する新たなアプローチを確立していく所存である.
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