研究課題/領域番号 |
18K19669
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
仲上 豪二朗 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (70547827)
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研究分担者 |
真田 弘美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50143920)
峰松 健夫 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (00398752)
須釜 淳子 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00203307)
大貝 和裕 金沢大学, 保健学系, 准教授 (40706983)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 細菌叢 / 次世代シーケンス / 難治性創傷 / 褥瘡 / マイクロバイオーム / 皮膚常在細菌叢 / ディスバイオーシス / バイオフィルム / 寝床環境 / 嫌気性菌 / 感染 / クリティカルコロナイゼーション |
研究成果の概要 |
褥瘡感染予防のため、創部細菌の供給源として寝床環境に着目した。本研究では研究1.感染褥瘡患者、非感染褥瘡患者、非褥瘡保有患者の寝床環境の細菌叢を調査し、多様性と組成の経時的変化を検討した。次に、研究2.皮下組織に至る重度褥瘡保有患者を対象に創傷治癒傾向と創部と創周囲皮膚間の細菌叢類似性との関連を調査した。その結果、寝床環境が創部細菌叢の供給源となっており、褥瘡の存在が寝床環境の細菌叢に影響を与えている可能性(研究1)、難治性創傷の創部細菌叢では治癒傾向褥瘡よりも創部細菌叢が創周囲皮膚の常在細菌叢と異なることが示された(研究2)。以上より、寝床環境中の細菌叢が褥瘡感染に寄与する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
褥瘡(床ずれ)は依然として多く発生しており、一部の褥瘡は感染してしまうことがあります。感染すると治療に難渋することからその予防が重要です。しかし、なぜ褥瘡感染が発生してしまうかの詳細なメカニズムはわかっていません。今回の研究では、ベッドや布団など、褥瘡患者さんが寝ている環境中にある細菌が創部に移行して特殊な細菌叢(集団を構成する細菌の種類)が形成されるのではないかと仮説を立て、臨床研究を実施しました。その結果、寝床環境中の細菌叢が創部に移行して、創部感染を引き起こしている可能性が示唆されました。したがって、創部の細菌叢をコントロールするとともに、寝床環境へのアプローチも重要といえます。
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