研究課題/領域番号 |
18K19694
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
近藤 稔和 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70251923)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 突然死 / 致死性不整脈 / 急性心筋梗塞 / HO-1 / ヘムオキシゲナーゼ / 時計遺伝子 / 心臓 / 中枢神経 / ケモカインレセプター / 心臓突然死 / 法医診断学 |
研究成果の概要 |
法医剖検例において,死因が急性心臓死である事例を抽出して検討を行なった.対照として非心臓死群(溺死,窒息,焼死,薬物中毒)とした.免疫組織化学的にHeme oxygenase-1 (HO-1)の発現を検討したところ,急性心臓死群の78.2%において心筋細胞の核でのHO-1陽性所見が認められたのに対し,非心臓死群では24.2%においてのみ陽性所見を認めた.一方,心筋におけるミオグロビン発現および心臓への白血球浸潤については,急性心臓死群と非心臓死群の間に有意な差を認めなかった.したがって,心臓におけるHO-1発現を検討することが,致死性不整脈の診断に有用であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法医実務において死因確定は最も重要な実務の一つであり,その際,客観性且つ正確性が求められる.致死性不整脈の法医診断法については未解決で,その最大の理由は生前に致死性不整脈が生じていたか否かの客観的証拠が極めて乏しいものであるからである.突然死の死因の約半数は,心臓・大血管系疾患で占められている.しかしながら,心臓性突然死例と考えられる事例で形態学的に明らかな変化を伴わない,心室細動等の「致死性不整脈」で死亡したと推測される事例にしばしば遭遇する.本研究では,酸化ストレスによる細胞傷害に関与するHO-1の心臓における発現を,心臓死と非心臓死群で検討した.
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