研究課題/領域番号 |
18K19700
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
堀口 兵剛 北里大学, 医学部, 教授 (90254002)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | カドミウム / 大豆 / 味噌 / ラット / 肝障害 / 尿細管障害 / 腎尿細管障害 / 白血球 / 好中球 / 伝統的食材 |
研究成果の概要 |
日本の伝統的な食材である大豆・味噌の混餌飼料で飼育したラットにおいてカドミウム(Cd)の毒性を観察した。ラットにおけるCd 10 mg/kgの 1回皮下投与後24時間の死亡率は大豆・味噌飼料群で低く、6 mg/kg投与後の血漿GOT・GPT濃度の上昇は大豆・味噌飼料群で低い傾向が見られた。ラットにCd(2 mg/kg)を週に1回5ヶ月間皮下投与した後の死亡率は大豆・味噌飼料群で高く、尿中NAG量は大豆・味噌飼料群で低い傾向が見られた。 以上より、大豆や味噌の摂取はCdの急性毒性を抑制し、慢性毒性を増強する一方で、急性中毒の肝障害、慢性中毒の尿細管障害に対して僅かに抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人のCd曝露レベルが国際的に見て高いのは日本の伝統的な食品のCd含量が高いためであり、従ってそのような食品にはCdに対する解毒作用を持つ何らかの物質が多く含まれているかもしれないという本研究の発想は非常に独創的である。そして、実際に本研究の成果として大豆や味噌がCdの毒性に対して種々の作用を持つことの一端が見出されたことは意義深く、大豆や味噌を含めてもっと幅広く日本の伝統的な食品のCdの毒性に対する作用を解明し、社会に応用するための今後の大きな研究の一分野の基となる可能性があると考えられる。
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