研究課題/領域番号 |
18K19718
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
天野 秀紀 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究助手 (90260306)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 要介護認定 / 認知症 / 意欲低下 / 抑うつ / 類型化 / 危険因子 / 介護保険 / 多様性 / 縦断研究 |
研究実績の概要 |
データを拡張するための健診調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で実施できず、郵送調査のみを実施した。 既存データを用いた統計解析では、抑うつ症状の一部としては説明できない意欲低下症状と将来の「認知症」発生との関係を、年齢層別に検討した。対象は健診受診者1219名 (Mini-Mental State Examination: MMSE 21点以上、年齢65歳以上、女55%)、「認知症」発症の観察期間は最長12年であった。要介護認定審査における認知症高齢者の自立度IIa以上の発生を「認知症」発症と見なした。健診時 Geriatiric Depression Scale 短縮版: GDS-15への回答を、「抑うつ」:6点以上、「意欲低下」:6点未満かつ意欲低下3項目に関する 得点2点以上、「健常」に分類した。MMSE得点は「中等度低下」:21-23、「軽度低下」:24-27点、「健常」:28-30点に分類した。二つの年齢層(65-74歳、75歳以上)それぞれにおいて、認知症発症リスクに対するGDS-15カテゴリーとMMSEカテゴリーの影響を、Cox回帰(性、年齢、脳 卒中既往を調整)により評価した。前期高齢者(65-74歳)の層において、「認知症」の発生リスクとの間に統計学的に有意な関連が認められたのは、「抑うつ」(ハザード比 3.2)と「意欲低下」(2.9)であった。一方、後期高齢者(75歳以上)における有意な予測因子は「抑うつ」(2.4)と認知機能「軽度低下」(3.3)であった。すなわち、意欲低下症状と予後との関係は年齢層により異なり、前期高齢者においては意欲低下が将来の「認知症」発症の予測因子となることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響で、予定していた健康診査を実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
予定より時期を遅らせての健康診査の実施、他のコホートとのデータ統合など、発症例数を確保する方法を検討する。
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