研究課題/領域番号 |
18K19721
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中山 亨 東北大学, 工学研究科, 教授 (80268523)
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研究分担者 |
大平 英夫 神戸学院大学, 栄養学部, 准教授 (40351762)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アルコール / 飲酒習慣 / 酸化ストレス / 終末糖化産物 / エタノール / 大腸がん / 腸内細菌 / 慢性投与 / アセトアルデヒド |
研究成果の概要 |
マウスへのエタノール慢性経口投与は,結腸組織の酸化ストレスと炎症のレベルを上昇させ,炎症抑制に関わる制御性T細胞のレベルを低下させた.エタノール慢性経口投与にともなう腸内菌叢構造変化を調べたところ,炎症性腸疾患で観察されるのと同様な変化が観察され,これには前述の結腸組織の酸化ストレスの持続的産生が関わることが示唆された.エタノール慢性経口投与はまた, 結腸組織の終末糖化産物およびそれらの受容体のレベルの上昇をもたらした.以上のことから,慢性エタノール摂取による大腸への慢性炎症やがん誘導は、結腸組織中の酸化ストレス増加、終末糖化産物受容体を介した炎症機序が関わることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
疫学的研究により,習慣的な多量飲酒が大腸がん発症リスクを増大させることが分かっているが,そのメカニズムについては未だ不明な点が多い.本研究の成果から,習慣的多量飲酒が結腸内にて酸化ストレス増加を慢性的に誘導し,腸内細菌叢構造を変化させることが示唆された.また,これらには結腸組織への終末糖化産物蓄積の寄与も関わっていると推察された.抗酸化作用を有する食品成分を毎日摂取するような食習慣をとることによって,習慣的多量飲酒に起因する慢性大腸炎・がん発症の予防が可能となるかもしれない.
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