研究課題/領域番号 |
18K19754
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
伊吹 裕子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (30236781)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 老化 / 熱 / γ-H2AX / アクチン / DNA損傷 / 細胞骨格 / DNase I |
研究成果の概要 |
本研究は、熱処理による細胞骨格の崩壊に基づくDNA切断を指標に、組織の老化を測定する評価系を構築することを目的としている。老齢マウスの脾臓リンパ球に熱処理を行うと、若齢マウスに比べ、低温度、短い処理時間からDNA損傷マーカーであるヒストンH2AXリン酸化(γ-H2AX)の強い誘導が認められた。また、ヒト正常皮膚線維芽細胞を継代老化させた場合も、熱処理後のγ-H2AXの顕著な上昇が認められた。この時、老化細胞では、熱作用によりフィラメントアクチンが崩壊していることが明らかとなり、本手法により細胞骨格を指標とした“組織の老化”を評価できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
年齢に応じて、熱曝露後の細胞骨格アクチンの崩壊量が異なり、誘導されるDNA損傷応答が変化すること、それはリンパ球のような浮遊系の細胞でも検出できることが、本研究により明らかになった。熱曝露により生ずるDNA損傷が加齢によって変化することを示したことは学術的にも意義があるが、老化防御という観点から社会的意義も大きい。また、これまで多くの老化マーカーが検討されてきたが、“組織の老化”を評価できる方法は確立されていない。細胞骨格というこれまでとは異なる視点から評価する本法は、非侵襲性で簡便な新しい老化測定法の構築に繋がることが期待される。
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