研究課題/領域番号 |
18K19777
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
谷内江 望 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (60636801)
|
研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 公開鍵暗号 / DNA / DNAバーコード |
研究成果の概要 |
RSA暗号等の現代公開鍵暗号の安全性は、巨大数の素因数分解が困難であることを基礎として、秘密鍵からの公開鍵生成→公開鍵による暗号化→秘密鍵による復号化に高い一方向性があることによって保障されている。一方で、理論的には量子コンピュータが素因数分解を高速に行えることが示されており(Shorの定理)、我々は非ノイマン型コンピュータ時代の新しい公開鍵暗号システムを考える必要がある。本研究では、物理空間における複雑性の高いDNA分子群の「空間的拘束を保った不可逆な切断」を基礎とした新たな公開鍵暗号システムBSG (Barcode Split Genetics) を提案し、その開発を進めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通信の秘匿性は国家戦略、企業経営から個人のプライバシー保護まで、社会のあらゆる場面で重要であり、今日世界中の情報通信インフラは公開鍵暗号システムに支えられている。一方で、量子コンピュータ等、非ノイマン型コンピュータの今後5年以内の実現がSFではなくなり、その様な計算資源によって現代の暗号システムは無効化される可能性が高い。量子コンピュータや光コンピュータを利用した新たな暗号システムも理論上は展開されているが、非ノイマン型コンピュータの登場以前に実現の見込みがあるものはなく、新たな強い暗号システムの開発は喫緊の課題である。この問題を解決しうるDNAを基礎にしたBSG暗号システムを開発した。
|