研究課題/領域番号 |
18K19814
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河原 達也 京都大学, 情報学研究科, 教授 (00234104)
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研究分担者 |
奥田 統己 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (60224151)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | アイヌ語 / 音声認識 / 音声合成 / 消滅危機言語 / End-to-Endモデル |
研究成果の概要 |
アイヌ民話(ウウェペケレ)の音声認識の研究に取り組んだ。2つの博物館から提供されたアイヌ語アーカイブのデータを元に、沙流方言を対象としたアイヌ語音声コーパスを構築した。このコーパスを用いてEnd-to-Endモデルに基づく音声認識システムを構成した。音素・音節・ワードピース・単語の4つの認識単位について検討し、音節単位が最もよいことを示した。音声認識精度が話者オープン条件において大幅に低下する問題に対して、CycleGANを用いた教師なし話者適応を提案した。さらに、日本語とアイヌ語が混合した音声に対して、音素認識と単語認識を組み合わせることで、アイヌ語の区間の検出(言語識別)を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アイヌ文化の多くが口頭で継承されてきましたが、アイヌ語は2009年にUNESCOにより「極めて深刻な」消滅危機言語に認定される事態となっています。以前から口頭伝承を録音・記録する活動が様々に行われてきたが、その書き起こし・アーカイブ化には膨大な手間とアイヌ語の知識を必要とするため、多くが未整備のままでした。 本研究により、アイヌ語のアーカイブ構築の効率化への寄与が期待されます。実際に、アイヌ民族博物館において音声と書き起こし同期のための対応付けに活用され、1時間のデータに対して、人手で1日要する作業がほぼ完全に自動化できました。
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