研究課題/領域番号 |
18K19849
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂口 綾 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (00526254)
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研究分担者 |
山崎 信哉 筑波大学, 数理物質系, 助教 (70610301)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ウラン同位体 / 加速器質量分析 / 物質循環 / 人工放射性核種 / 環境動態 / 極微量放射性核種 / 人工ウラン同位体 / 海水 / 極微量核種測定 / ウラン吸着剤 / ウラン / トレーサー / 極微量核種分析 / 質量分析 / 海洋循環 |
研究成果の概要 |
人類の核活動により環境中に放出されていることが予想されていたU-233であったが、環境試料1グラムあたりの存在量はアトグラム極微量でありその測定は困難であった。本研究では、環境試料のための化学分離法の検討や加速器質量分析の高感度化により、できるだけ簡便にU-233も含む環境中のウラン同位体分析法の確立に尽力してきた。その結果、サンゴや堆積物では数グラムの試料、表層海水では数リットルの試料中でU-233および他のウラン同位体測定に成功した。これにより地球表層環境にいつ、どれだけのU-233が供給されたかを初めて明らかにできた。この成果は学会や論文として発表され、多分野への応用が期待されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境中の人工放射性ウランは、放射線防護や放射能による環境影響評価において重要なだけではなく、その物理化学的性質から環境動態を明らかにするツールとして有用である。そのため、本研究により環境中の極微量U-233の測定が実現したことは、物理や化学の基礎科学的な分野から動植物含めた環境評価や地球科学分野への応用、また今後ますます重要となる核鑑識や保証措置技術への貢献など様々な分野への波及効果は大きい。特に環境中には極微量のウラン同位体U-236も存在していることから、これらU同位体の濃度とともに、U-233/U-236比を利用することによる応用研究のポテンシャルは計り知れない。
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