研究課題/領域番号 |
18K19897
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
船本 健一 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (70451630)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | マイクロ・ナノデバイス / 細胞・組織 / 生物・生体工学 / 流体工学 / ナノバイオ / マイクロ流体デバイス / 胎盤 / 低酸素 |
研究成果の概要 |
ヒト胎盤チップを用いて、合胞体性栄養膜と細胞性栄養膜、さらに間質を挟んで胎児血管が存在するヒト胎盤に特徴的な3次元層構造を模擬した。3本の平行なゲル流路とそれらに隣接するメディア流路に、フィブリンゲルや、血管内皮細胞および線維芽細胞を混合したフィブリンゲル、胎盤細胞の細胞懸濁液を注入することで、ヒト胎盤の形成過程の観察を可能にした。また、培養環境制御下で栄養膜や微小血管網の物質透過性を計測することで、母体と胎児間の物質交換の定量評価が可能になった。さらに、低酸素・流れ負荷時の血管内皮細胞の単層の動態を観察する実験系を構築し、それらの刺激が形態変化を促進することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胎盤の異常は、胎盤内の微小環境の異常に根本的な原因があると考えられる。しかし、胎盤の形成過程の直接的かつ経時的な観察が困難であることから、胎児機能不全の詳細な機序は未解明であり、効果的な予防法はまだ存在しない。ヒト胎盤機能チップは、母体と胎児が物質交換を行っている正にその場である胎盤内微小環境を再現し、酸素濃度・力学的刺激・化学的刺激など環境因子の変化に対する細胞群の動態と機能の評価と、それらのメカニズムの解明を可能にする。本技術は、胎児機能不全に対する予防法の確立に寄与する。
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