研究課題/領域番号 |
18K19904
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
田村 篤志 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (80631150)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ポリロタキサン / シクロデキストリン / コレステロール / 炎症 / Toll-like receptor / マクロファージ / 肝炎 |
研究成果の概要 |
近年、コレステロールやその生合成中間体・代謝物などが炎症応答に関与することが報告されており、ステロール類と免疫系のクロストークが注目されている。本研究では、β-シクロデキストリン含有ポリロタキサンによるコレステロールへの作用が炎症応答に及ぼす影響を評価した。ポリロタキサンを作用させた細胞をリポ多糖で刺激すると、細胞内のコレステロール含量が低下するとともに、炎症応答が抑制されることを見出した。このようなポリロタキサンの作用は、リポ多糖を腹腔内投与した劇症肝炎モデルマウスでも確認された。以上より、ポリロタキサンによる細胞内コレステロールへの作用は、炎症が関連する疾患の治療に応用できると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにβ-シクロデキストリン含有ポリロタキサンによるコレステロール低下作用はニーマンピック病C型などのコレステロールの輸送障害が生じる疾患に対して有効であることが明らかとなっているが、本研究ではポリロタキサンによるコレステロールへの作用が細胞の炎症応答を抑制するという新たな知見を得た。また、急性炎症を引き起こしたマウスモデルでもポリロタキサンによる炎症応答抑制作用が確められた。詳細な作用機序についてはさらなる研究が必要であるが、炎症が原因となる疾患の治療に役立てることができると期待される。
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