研究課題/領域番号 |
18KK0090
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
秦 和弘 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 助教 (60724458)
|
研究分担者 |
田崎 文得 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 特別客員研究員 (10800609)
|
研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 電波天文学 / ブラックホール / ジェット / VLBI / 活動銀河核 / 超長基線電波干渉計(VLBI) / 相対論的ジェット |
研究成果の概要 |
巨大ブラックホールから噴出するジェットの発生機構の解明は天文学における最難問の1つである。本研究では、日本・韓国・中国を含む東アジアおよびイタリアと共同で地球規模の電波望遠鏡ネットワークを形成し、M87をはじめとする巨大ブラックホール天体のジェット発生領域を高い視力で詳しく高頻度モニター観測した。その結果、ブラックホールからわずか20倍程度の重力半径で超光速運動を検出するなど、これまで考えられていたよりも大きな初速度を示唆する観測結果を得た。 本研究成果は、ジェットの発生メカニズムにスピンや磁場が関与していることを強く示すものであり、ブラックホールの多様な活動性の理解を前進させるものとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
銀河の中心に存在する巨大ブラックホールは宇宙で最もミステリアスな天体であり、その姿や性質の解明には極めて高い視力を持った電波望遠鏡による観測が重要である。本研究では日本を含む東アジアや欧州と協力し、地球規模の電波望遠鏡ネットワークを形成してブラックホールジェットの発生メカニズムに新たな知見をもたらすなど、宇宙最大の謎の1つに迫る学術的意義の大きな研究成果を得た。また研究期間中の大部分が世界的なパンデミックに見舞われたが、そうした状況においても宇宙の謎の解明という人類共通の目標に向かって世界各国の研究者が一致団結して知のフロンティアを広げることができたことは社会的にも大変意義あるものとなった。
|