研究課題/領域番号 |
18KK0114
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
渡部 徹 山形大学, 農学部, 教授 (10302192)
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研究分担者 |
西山 正晃 山形大学, 農学部, 准教授 (10802928)
本多 了 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (40422456)
原 宏江 金沢大学, 地球社会基盤学系, 助教 (70823524)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 薬剤耐性菌 / アジア / 都市下水 / モニタリング / 遺伝子解析 / 東南アジア / スクリーニング / 耐性遺伝子 |
研究成果の概要 |
タイの都市下水サンプルから,ESBL産生大腸菌(ESBL-EC)とCP産生大腸菌(CP-EC)を分離した。ESBL-EC分離株の80%とCP-EC分離株のすべては多剤耐性であった。ESBL-EC分離株は,日本での分離株と比較して,GM,TC,CPに対する耐性率が明らかに高かった。ESBLとCPの両方を産生する遺伝子を保有する1株に対する全ゲノム解析の結果,薬剤耐性と病原性に関連した多くの遺伝子を運ぶ3つのプラスミドを見出した。さらに,下水由来株のSMG配列データをもとに各国の下水中の薬剤耐性プロファイルの特徴を明らかにし,気温と医療系抗菌薬使用量が影響していることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤耐性菌は我々の健康に対する脅威の一つであり,耐性菌の発生をできる限り抑制するため,先進国では抗菌薬の使用が厳しく管理されているが,アジア諸国では抗菌薬の不適切な使用のため,耐性菌が生まれやすい状況にある。これらの国々では,医療機関へのアクセスも十分でないために,医療機関で耐性菌の蔓延状況を把握することは難しい。本研究では,住民が保有する耐性菌(特に腸内細菌)がもれなく集まる都市下水をモニタリングすることで,将来重大な被害を引き起こすかもしれない耐性菌を発見できることを,タイにおけるESBL-ECおよびCP-ECを例に示した。
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